たなかようこ

一般市民のにっき

2021-01-01から1年間の記事一覧

21.8.25

帰宅途中、自転車で信号待ちをしていると、向こう岸の国道の植え込みのかげに黒と白の細長い猫が見えた。 猫は国道を渡りたいらしく道路の方を見ているようだった。 猫の前には国道を渡る30mほどの長さの横断歩道があって、ちょうど信号が青になったところだ…

21.6.8 おうごん

肌色と緑の砂浜がある。 どちらが海なのかはわからない。 透明の朱色の光線によって、 肌色の砂はすこし金色に光る。 緑色の芝生には鷺と渡り鳥がまんべんなく休んでいる。 なかには腹這いになっている鷺もいる。 今日の昼の太陽のあたたかさが草の間で冷え…

21.3.23 のんびり労働

春休みのあいだだけのバイトは、 業務内容がいつも極端で、一日中同じ判子を押し続けたり、一日中電卓で計算し続けたりする。 今日は朝から夕方まで同じ判子を押し続ける日だった。 判子は押し続けると押し損じることは少なくなり、どんどん上手くなることが…

21.2.11 正岡&宮沢

最近、正岡子規の『病床六尺』をお風呂の中で読んでいる。 子規の晩年は、病気で身動きできないので数年を布団の上で過ごさざるをえないものだった。この本はそのときに書かれた随筆だ。 子規は病床という一つ所にとどまることしかできず、出かけたりもでき…

21.2.7 街を北上

家が街の南にあるとして、街の北にある職場に自転車で行くことにした。 その距離13km、片道1時間30分ほどだ。 自転車で街を縦断することで、なんだか自分の住む街の全貌を把握したような気になり、電車に乗っていてはわからなかった土地勘を獲得する。 この…

21.2.7 街を北上

家が街の南にあるとして、街の北にある職場に自転車で行くことにした。 その距離13km、片道1時間30分ほどだ。 自転車で街を縦断することで、なんだか自分の住む街の全貌を把握したような気になり、電車に乗っていてはわからなかった土地勘を獲得する。 この…

21.1.28 カニクリームコロッケ

カニクリームコロッケになんだか縁がない。 エビグラタンとかカキフライとも疎遠になってしまった。ましてや、ホタテのフライなんかは存在すら忘れていた。 ご馳走とかおやつが食べたくて1日そわそわしていた。勇気を出して買ってきたのはカプリコ2つとバナ…

21.1.27 チッピキ

ひさびさに電車に乗って街に出るが、ウイルスが怖い。 びっくりするくらいあからさまに、朝の電車に乗る人は急いでいて、余裕がない。 毎日毎日たぶん朝電車に乗るのを繰り返しているはずなのになぜに余裕がないのだろうか。 余裕があっても、つい習性でここ…

鳥たちの公園

近所の公園は広くて池もあり、鷺の一群が暮らしている。 通常は人を避けて鷺たちは池や高いところにしかいないが、雨の日になると公園は彼らの支配下になる。 道行けば、通行人のように鷺たちが立っている。なぜかみな、池の中心に向かって立っている。 池に…

21.1.25 夢ばかり見る

冬に猫たちがこぞってわたしの寝る毛布の上で寝るので、眠りがいつも浅く、夢をよく見るようになった。 しかも、猫の体重のため寝苦しいのでいやなかんじのする夢をよく見る。 いじめられる夢、仕事で失敗する夢、追いかけられる夢など。 でも今日の夢はお風…

21.1.19 未来形

猫がルンバの発車を目の前にして後ずさりする。ルンバは敷居を力づくで越えようとしている。ルンバを前にわたしの方をチラチラ見てくる。 洗濯物を外に干すと、冷たいだけなのか、湿っているのかわかりずらい。 部屋の中に取り込んで、エアコンの風邪にあて…

21.1.19 美容への道

目覚ましが休日用の時間指定になっていたせいで、いつもよりおそく起きる。 猫たちはいつも定刻どおりであり、天井近くの棚上にスタンバイしている。いつも猫たちはここからわたしを見下ろして起きるのをいまかいまかと待っているのだ。わたしが起きれば、朝…

1321.1.17 架空のアイドル

職場で山塚アイの話が出た。 その名を聞いたとき、とっさにいまどきのアイドルか地下アイドルのことか、と連想して、3秒後にその愛ちゃんの存在は消えた。 足が短く見えるような服の着方をしてしまって、帰宅後に姿見をみてショックだった。 でもほんとうに…

21.1.16 30円

午前歯医者に行って支払いが30円足りなくてかなしい。 帰りに買い物するつもりだったのに無一文でいそいそと家に帰った。 はずかしい。 今日は暖かかったような気がする。 こんな暖かい冬の日に恋をして幸せだったことを思い出す。 特急電車の小さく開いた窓…

21.1.15 狙われたエビ

冷蔵庫に豆腐とハムしかなくなったのでスーパーに行く。 夕方以降はそうでもないが、午前中と昼の時間帯にはスーパーに秘めたる狂気をもった人が高確率で出没するとおもう。自分が普通だとおもっていてそれをまわりに押し付けるような人というか。そういう人…

21.1.13 飛んで弾けるねこたち

今日は久しぶりにじっくり猫たちをねずみであそんでやった。 双子の猫のうち一匹はいつもねずみが保管されているひきだしにしがみついて、 やってくれとせがんでいた。その念願が叶ったのだ。 ねずみ大江戸引き回しというのが我が家にはある。 ねずみの紐付…

21.1.11 菓子パン

日中はおやつっぽいパンばっかり食べていた。朝からおしごとで慌て者の人が周囲からのプレッシャーで押しつぶされているのを見て、気の毒になる。体に病気があるとかならともかく、慌て者の人に社会の風は冷たいといつも感じる。どこに行ってもこんなかんじ…

朝は無防備

最近、朝目が覚めたときが精神的にいちばん無防備であることを知る。 考えなくてもいいことや、考えてしまうけどいつもは考えないように努力していることがふと頭に浮かんできて囚われてしまう。 このまえは引越しした翌日に「前の家の方がよかったな」とお…

いじわるばあさん

サザエさんの長谷川町子著の「いじわるばあさん」を全巻買ってほくほくする。 「サザエさん」の単行本を読破してしまって、それに代わるような昭和のファミリー感を感じたくて買ったが、本著はそんなかんじではなかった。 表向きはいじわるするばあさんのブ…